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日々響く日々

シンジ君とサザエちゃん4

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シンジ君とサザエちゃん4

朝からサザエがやってきた。
昨夜、六時間も電車に立ちっぱなしで帰ってきて、
丸一日何も食べていないという。

昨夜帰ってきてすぐシンジ君と会ったそうだ。

そして
「別れるかどうか決めてほしい。
答えが出たら連絡して。
それまで私からは連絡しない」
と言ったらしい。

彼は「考える」と言ったらしいが、
その夜サザエはほとんど眠れず、
朝も来てすぐ泣いていた。

連休中なのでルームメイトは全員帰省中。
サザエは寮で一人でシンジ君からの連絡を待つのは辛いといって
気を紛らわすためにわたしのところにやってきた。
そして匂い袋を作ったりしていた。

もともとシンジ君にあげようと思って作ったという。

これを作ったあとは、おもむろに毛糸と編み針を取り出した。

「シンジ君のか?」と聞くと
「どうしてわかりますか?」とサザエ。
いや、わかるだろ。
その黒はいつもモノトーンなシンジ君の色やんけ!

思わず都はるみ歌っちゃったよ

♫来ては~もらえぬ~セーターを~(マフラーだけど)
涙~こらえて~編んでますぅ~
おぉーんなぁ~ごころのぉー
未練~でぇ~しょぉ~うぉ~!!!!!!
あぁなた~恋しい~♫

熱唱

いや、真剣な学生の前で不謹慎だったな・・・。

「わたしは今彼の顔が曖昧で思い出せません。
男は世界にたくさんいます。
もういいです!」

とサザエは明るく言い、
前みたいにごはんを「おいしい、おいしい」
うれしそうに食べる様子を見せた。

もうサザエは大丈夫かなぁと思ったけれど、
やはりシンジ君からの連絡を待っているのがわかる。

そして朝食兼昼食を食べたあと、ちょっと外に出たら
ちょうどシンジ君のルームメイトが歩いていたので声をかけた。

サザエは離れたところで待っていた。

ルームメイトはサザエが昨日シンジ君にあげた手作りお菓子を持っていた。
教室に置き忘れたお菓子を持ってきてとシンジ君に頼まれたらしい。

シンジ君は起きたのが遅かったという。
昨夜眠れなかったのかもしれない。

そして精神状態悪そうだとのこと。

もっとくわしく話せというと
男同士はそこまで深く相手のことを探らないと言われる。
でもどうやらサザエのことで悩んでいるのは明白らしい。

サザエはシンジ君がシンジ君の女友達のことで悩んでいると思っていた。
その女友達はシンジ君に
「彼女と別れないならもう連絡とらない」と言ったらしい。

その女友達はシンジ君にとって特別な存在で
恋愛感情はないが、自分の理解者なのだという。
なのにサザエがやきもちを焼いて困ると以前言っていたが
話聞く限りその女友達はシンジ君が好きだろう。

だっていくらシンジ君がサザエの母親のことで傷ついたとはいえ
「その母親はひどい!シンジ君がかわいそう!彼女も許せない!」
なんて言う?

シンジ君はこれを当然のこととして言っていたが
いくら親しくてもただの友達ならそこまでのことは言わない。

だいたいシンジ君のともだちのリストカッターズも
みんなサザエの親のことをひどい親だと言うが、
何その集団被害者意識。

親でもない私でさえシンジ君に振り回されてる
サザエのことは心配になるのに
ましてやサザエの親の心配はいかほどぞ。

友達に肩入れするのはけっこうだけど、
みんなでサザエの親の悪口を言ってなんになる。

だからこそサザエも「じゃ、わたしたち別れましょう!」ってなるわけで
結局解決しようともしないで悪口ばかり言われたらそりゃ嫌になる。

でも本心はサザエも別れたくないんだよなー。

つかシンジ君も無神経だよ。
その女友達の話をサザエにするのは。
それも含めて僕を受け入れてよってことなんだろうけど
どこまで碇シンジくんなんだ!
「あなたは死なないわ、私が守るもの」と周りの女子に言われて
守られてるんだよなー。


まあそりゃ繊細で脆いヤンデレ系美少年などは
わたしも二次元じゃ大好物ですが、
現実だと果てしなくつかれるわ!

※ちなみにわたしはエヴァなら渚カヲル萌え


その女友達だってどうせ彼女になったらうまくいかないに決まってる。
しかしシンジ君は鈍い。
「彼女は友達です。彼女はお金持ちで僕とは世界がちがうし」だとよ。
いや、ただの友達が
「彼女はひどい!」なんて言って泣かないし。


道でシンジ君のルームメイトに会ったあと、
部屋に戻ってきたが
そのあとじゃぱんのつっちーから電話。
※つっちーは以前ここに留学していた大学生。

苦しい恋のストレスをお互い語って発散してもらいましょうってことで
サザエと二人で話させた。

私よりもずっとちゃいな語が話せるつっちー相手なら
サザエも思い切り母語で話せるし
お互いフラストレーションを解消できると思ったら
案の定大盛り上がり。

通話時間二時間。

二人とも話せて良かったと言ってるし、
わたしもリスニングの勉強になった。

一応つっちーにも相談して決めたが、
タイムリミットを伝えようってことになった。

で、私がシンジ君に
「サザエは四日にここを去る」と伝えた。

直後、すぐサザエの携帯に連絡。

「ご飯食べに行かない?」
「食べないなら一人で行く」

これに対してサザエが
「先生の家でいっしょに食べない?」
と提案。

もともとこの日はシンジ君とシンクロ率の高い
元旦那も呼んで四人でごはんを食べようと計画していた。

でもシンジ君の返事は
「もう買った」
「そっちはそっちで食べなよ」

これを見てサザエが泣いてしまった。

その時、元旦那が炊飯器を持ってきた。

事情を話すと
「彼は二人で話したいんだろう」と言う。

「でもわたしは連絡が来るときは
別れるかどうかの最終決定をしてからと言ったのに。
こんな何もなかったかのようにご飯食べに行くなら意味がない」
というようなことをサザエが言う。

それに対して元旦那は
シンジ君は別れる別れないの前の段階の話をしたいし
今すぐ解決できない自分を受け入れてほしいんだろう
ってなようなことを言っていた。

でもサザエにはそれは生殺し。
はっきりカタをつけたいのである。

そうはいってもサザエがほしいのは
「別れない、がんばろう、未来に向けて!」
の三大スローガン。

しかし、あのシンジ君がそうはならないとは思う・・・。

わたしもシンジ君にさりげなく
「ごはん食べた?」とメッセージ送ったけど
「もう食べました」とあっさり返事がきただけ。

まあとりあえず三人でご飯食べるかってところで
シンジ君からまたサザエにメッセージ。

そしてサザエがすっくと立ち上がる。

「先生、ごめんなさい!わたし、行かなきゃ!」

どうやらシンジ君に今すぐ会いたいと言われたらしい。

来たよーいつものやつキター

あの弱々しい囁き声でいつものように
「先輩・・・」と言われたら
サザエはいてもたってもいられなくなる。

そして今日一番の嬉しそうな顔を見せた。

「えー?ごはん食べてからにしたら?
おなかすいたって言ってたじゃん。
すぐ行きたいっていうなら
おにぎりでも作ろうか?」

と言ったけど

「ごめんなさい!」

そう言って、サザエは飛び出していった。

何時でもいいから戻ってきてもいいよと言ったけど
サザエは戻ってこなかった。

編みかけのマフラーや今日作った匂い袋も全部置いていったし
明日朝また来るだろう。

しょうがないからその後元旦那と二人でごはん食べたけど、
結婚してるときはいっしょにごはんなんて食べれなかったのに
隣人になったら普通に話してごはんを食べるこの不思議。

まあ今日はたまたまなんだけど。

食べたら元旦那はすぐ帰った。

ドライヤーを持って行かれたまま。
連絡してもいつものごとく返信はなく、
しかたないからエアコンの送風で髪乾かしたわ!

わたしに限らず人のメッセージに返信しないってあの習性は
やはりどうにも理解できん。


サザエを見てると、自分もまたサザエのように
突っ走っていた時期があったと思い出す。

恋というのはどこから来て、どこに消えていくのだろう。

♫あ~いは~ま~るで砂の~し~ろね~
で~きた~とたん波がさ~らう~♫

本日二度目の熱唱

おやすみなさい

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